harubeでは1928年に設立されたリトアニア最古のリネン工場SIULASよりリネンを輸入して服を作っています。そのリネンが、どのように作られているかを知りたくて2014年6月、単身でリトアニア首都ヴィリニュスに渡り、リトアニア北部のビルジャイという町にあるSIULASのリネン工場を見学させて頂きました。
リネンとは、アマ科の植物フラックスの茎から採れる繊維で作られている生地です。リトアニアは、古くからフラックスの栽培と品質の良いリネンを生産することで有名でした。しかし、2004年リトアニアがEUに加入した時に農家はフラックスの栽培を停止しました。その後SIULASでは近隣諸国(ポーランド、ベルギー、ウクライナ、フランス)から原材料を輸入し、昔からのリネンに関する豊富な知識と生産技術により質のよいリネンやリネン製品を作り続けているのです。そのリトアニアで作られているリネンをリトアニアリネンと言います。
| リトアニアリネン工場訪問_no.01 | 2014.6.11
[Combing machine] 繊維を取り出すために準備をされたフラックスをこの機械に入れて繊維の太さを整えて、ゴミや細かい繊維を取り除いていきます。
[Noils] combing machineから出てきた短い繊維。 SIULASでは、この短い繊維は他のリネン会社へ。
[Sliver] combing machineから出てきた長い繊維。
[Stretching machine] sliverをそろえて細くし、さらに伸ばしていきます。
Sliverを完全に伸ばしてRovingを作る機械。
[Roving] まだ糸にはなっていない状態。 これから白い糸にする場合は、このRovingを漂白。 ナチュラルカラーの場合は、この色から糸を紡ぐ工程に進みます。
[Wet spinning technology] 細長い繊維でリネンの糸を紡ぐ機械。 (太い、短い繊維の場合はDry spinning technologyが使われます。) Roving(糸になる前の状態のもの)を伸ばす前に柔軟剤の入ったお湯で濡らします。 それによってリネンの細かい髪がついて、Rovingが柔らかくなり、糸を紡ぐ時に糸切れを防ぐことができ、細く滑らかな糸に仕上がるのです。
Wet spinning technologyで仕上がった糸をWeaving manufactoryで使うコーン状のカタチに巻き上げます。
コーンに巻いた糸を大きな釜に入れて染色していきます。
染めあがったリネンやコットンの糸。